君に裁きの鉄槌を
フィールドの上で俯せになる秋本は寝返りをうち空を仰ぐ。
今あったこと。
この"下剋上"が、まだ信じられずにいた。
…さっき結成されたとは思えないほどの団結力だった。
何か、裏で強い力で結ばれているようで。
その中でも、岬と…あの…2番のゼッケンをつけた男。
その息の合い方が異常だった。
柚〈岬!!!!〉
《任せろ!》
パスをまわし、ゴールまで近寄っていく。
誰がどんなにマークしても、二人は軽やかに交わしてゴールへ。
ピーッ!!!!!
一瞬、何が起きたかわからなかった。
何よりも、すべてが早すぎてレギュラーは呆然としていた。
そして
"下剋上"
その意味を改めて実感していた。
《クスクス…今更何を青くなってんですか?》
そして…
挑発的に笑う岬の顔が頭から離れない。
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