君に裁きの鉄槌を
『…皆さんお揃いで?』
部室を開けると、準のほかに元正レギュラーが揃っていた。
僕は疑問を浮かべる顔をしたが、これも計画通り。川崎は声がでかいし、頭が弱いから皆呼ぶと思ってたんだ。
川「え、なんか違った?」
『新しいマネージャーには僕たちだけの面倒を見てもらう予定だったから、別に準レギュラーは呼ばなくてよかったのに』
川「まじか、わりぃ!!」
秋「いいじゃねぇか、俺たちだって多少は面倒になるかもしれねぇしな」
『まぁいいですけど。
新しいマネージャー、極度の人見知りで対人恐怖症なんで、あまり怖がらせないでくださいね』
それだけ言うと、僕は外にいる麗華に声をかける。
『…たくさん…いるけど平気?』
麗「……ん、頑張る」
麗華の手を引き、中にエスコートする。変装道具はまだとっていない。
秋「ウチの生徒じゃないのか?」
『はい。
マネージャーっていっても、最初の方だけですよ。
彼女にはそれを条件で来てもらいましたから』
僕は麗華の帽子をとり、皆の前でニヤリと笑う。
麗華も、それを合図にサングラスをとり、二回ほど首を振った。
青と緑の瞳が、妖しく彼等を捉える。
秋「も…しかして」
若「アンタ…」
麗「…棚秦、麗華です。はじめまして」
「「「「「…なんで?」」」」」
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