君に裁きの鉄槌を










コートに響く聞き覚えのある声。
岬は走り出す。

















『麗華ッ!?!?』

麗「みさき…ッ」

『…ッ……吉澤さんが…、やったの?』



















入り口で立ちすくむ岬。
そんな岬を、2人はは静かに見つめる。
足が震えるほどの殺気。
花恋はカタカタ震え、岬から目をそらせなかった。


















澤「ぁ…の…」

麗「岬…ッ…怒っちゃ…やだ…!!」



















ジャージを握る麗華。
岬は息を吐いて麗華を横抱きし、部室を出た。


















『…秋本』

秋「…なんだ」

『君達のマネージャー…最低だな』






















吐き捨てた言葉は、部室の沈黙にとけて消える。







だが、

















カシャンッ!!!!




















秋「吉澤…」

澤「ち、違う…ッ!!!!

  私じゃない、私じゃないのッ!!



  棚秦さんがぁ…自分で…」






















頭を抱えて叫ぶ花恋。
そんな彼女を冷ややかな視線で見つめる部員達。

花恋の癇癪は一向に治まらなかった。


























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