君に裁きの鉄槌を
12_愛の価値







次の日の朝。
今日は、なぜか朝から体調が優れなかった。


そんな中、HRに紗江子は来ずに違う教師が来て告げた。

紗江子がやめた、と。

僕はつい笑いそうになったが、表情を仕舞い込み前を見つめる。








今、僕のシナリオに問題はひとつもない。



サッカー部は準レギュに落とした。
一人一人、じわじわといたぶった。
花恋はクラスで孤立した。
紗江子は学校をやめた。
三人を見つけることができた。




次は


僕はなにをしようか








ボーッと前を見つめ続けると、HRが終わったらしい。
隣に座っていた花恋が立ち上がりどこかへ去った。









授業を受ける気がなかったので、立ち上がり教室を出る。




ポケットに手を突っ込み、これからすることに思いを馳せる。
誰になにをしようかな。

考えをまとめるために保健室へと歩く。




ちなみに僕にはまだまだやりたいことがある。

この学校のこのクラス、そしてこのサッカー部を消しに来たのだ。


それがこれだけでは気がすむ訳がない。




君たちが由姫菜にしたことの重さに気づくために。

その後にどうなろうが、僕には関係ない。









廊下から一度クラスの中を一通り見つめる。


教室でわいわい騒ぐ女子の軍団。真ん中に居るのは優子。
きっと、優子は元がいい子だから人が自然に寄ってくるのだと思う。



それに比べて花恋は。

金で人を繋いでいただけに、切れるのがあっけない。今の花恋の周りには誰もいない。何もない。

だから、教室から逃げ出したのか。
それとも。



昔協力してくれた、あの三人にまた何か求めているのだろうか。










どちらにせよ、僕は新しい計画をたてなくてはいけないので教室を出て向かう。


それになにより、体調が悪い。

頭がいたい…。
























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