ずっと、居て欲しい。
五章春
――
――め…ん
ご…めん…
『出張に行ってたの。寂しかったんだろ?』
玄関から
桜の花びらが流れてくる。
『…寂しかったよ。ずっと近くに居てよ。』
うつむく私。
上履きの上にも
桜の花びらが乗っかる。
『ここに、ずっと居るから。』
――ありがとう。
――あ……とう。
―――あ…り…………
せんせ…………
大好きだったんだよ。
ずっとずっと………
―――――――