辻斬り
- 5 -


廃村は修羅の巷と化した。
めぐみは走りながら村の中をさ迷っていた。
霧のおかげで方向がつかめず、入り口さえどちらのか掴めない。

(何でこんな迷ってんのよ、バカバカ、メグのバカ)

正直迷うのも無理はない。
白い壁ばかりでさっき歩いたところがどこなのか、まるで分からなくなるからだ。
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