辻斬り
心の整理がつき匿名での条件で応じてもらうことにした。
時が経つのは早い。3ヶ月という月日はあっという間だった。
大熊とはまったく接触を持たず、あれからのことは最初からなかったことにしようと決め、日々を健やかに生きた。
ただ時折見かける「よつばタクシー」の車に、あの人が乗っていないか、それだけは気にかけながら。あの人だけは、生きていて欲しいと思った。

あの人の未来だけは、おせっかいながら幸を願わずにはいられない。
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