辻斬り
「でも調査は明日からでしょ? 今日はもう日が暮れちゃいそうだし、寒いしさ。早くキャンプの支度しようよ?」

まなみは荷物からテントを取り出し早速組み立てていく。だが、誰もまなみを手伝おうとはしなかった。見かねた鴻上が手伝いに加わった。

「テントを張るって言ってるだろ?」

鴻上がそう言っても、誰もあゆみを手伝おうとはしなかった。

「したかったらすれば?」

あゆみがして当然でしょ、という視線。
圧迫感があった。
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