辻斬り
檜の伐採をし、材木業を営む者が主だった。
村営の製材所が残っている。
村の名物は蕎麦と饅頭。
水は湖と如何ヶ峰に巡る美祢川の水を頼りにしている。

「だから、そんな話マジどーでもいいし」

めぐみが目をしらーとさせて話をさえぎる。が、灘は気にせず続けた。

村の交通の便が悪かったがために疫病にはよく悩まされた。
医者はめったに来ず、病気の際には祈祷で鎮めることが多かったといわれる。どうしようもない者達は辻落しでみんな始末されていった、と。

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