辻斬り
「弾使うには、もったいないしな。まあどーせ、死ねばただの人だ」

赤田は警官の命を奪うと、さっさと制服を脱がせた。
そして赤田は囚人服を死んだ警官に着させて自らは制服をまとい見事警官になりすました。

「光栄に思えよ。俺として死ねたことを」

囚人服を着せられて死んだ警官は、えもいわれぬ苦悶の表情を残したままだ。
殉職、と区切りつけるにはあまりにむごたらしい死に様だった。
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