可愛くなりたい
「……わかった!
十の位だけ言おうぜ?」
洸の提案に僕は頷いた。
「じゃあ
“せーの”で言うな?」
「おう」
「「せーの」」
「「6」」
十の位は
洸も僕も同じだった。
その結果に
洸は舌打ちをする。
「…一緒かよ」
そう言って
僕を見て笑う。
「勉強したんじゃないのかよー」
僕は緊張を紛らわすために
そう言って
洸を馬鹿にした。
「したけどな?
想定外な所が問題に出た」
「うわっ!
言い訳がお上手♪」