いつか君にも伝わるだろうか
「原田くん、」
『なーーーー....に?』
「...凄い暇なんだね」
『うんそう。で、なに?』
「私、今現在進行形で数メートル先の先生から当てられてるんだけどさ」
『うん』
「原田くんのせいで、授業聞いてなかったんだよね」
チョークをかつかつしながら、先生は私を見つめる。
熱い眼差しが...と、そんな冗談を言ってる場合じゃないよね。今は。
「...教えて下さい」
『ふぅん』
「あの、ほんとに、
切実にお願いします」
その後、原田くんは答えをそっぽを向きながらぼそっと教えてくれたけど。
――自信満々とは、言えないが少し顔を上げて答えたソレは、何だか間違っていたらしく。
タラコ唇を特徴とした先生から軽く、注意された。
「.......」
『うわほんとごめんまさか間違ってるナンテ...っ』
―――あぁ、もう。