添い寝執事
「お嬢様~? 聞いてます~?」
「ん~…聞いてる」
布団の向こうから聞こえる五月蝿い声。
必要以上に大きな声。
「じゃ、早く起きてください!!!」
……なんでわざわざ夕飯なんか食べに行かなきゃなんないのよ。
面倒くさい。
今日は両親の結婚記念日やらなんやらで、外食らしい。
いつも、腕のいいシェフに作ってもらってるんだから、外食してもしなくても一緒じゃない。
そんな性格のせいで……
高校を卒業してからは一日中、部屋で眠りっぱなしの毎日。
なんてもうニート状態。
そんな自分にも腹が立つ……
「五月蝿いなぁ…童顔執事!!」
で、あたしの執事。
虎太郎に八つ当たりしてしまう始末。