添い寝執事



「ここはですねぇ…」



目を伏せて話す瑠夏。

可愛らしい寝顔が、フラッシュバックする。


いつもあんなんだったら……

いいものの。



「聞いてます?」



はっと我に返ると、瑠夏は眉間にしわを寄せていた。




「…やっぱり説明聞いてると、死にたくなってくるわ」



フンと鼻を鳴らして、そっぽを向く。

そして、ひとつ欠伸。



「私、今までお嬢様の死にたい気持ちが分からなかったのですが、昨日分かった気がします」



「え……?」



何? 急に……


いきなりの瑠夏の言葉に、あたしの頭の上にはたくさんのハテナマーク。








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