俺と彼女と、ご主人様。【BL】
「……俺、今帰ってきた所なんですけど」
「はい、知ってますよ。お帰りなさい」
「それですよ」
「お帰り言われるの待ってたんですか?」
「……悪いですか?」
悪くないから、睨むのを止めて欲しい。
「ヤンキーみたいですよ、島津さん。
怖いね、アンナー!」
「………………」
アンナに抱きついても、
蹴りも何も飛んでこない。
島津さんは、黙り込んだままだ。
何か、地雷を踏んでしまったんだろうか?
「あ、広人君来てたんだ?
ほら、さっさとお土産渡しちゃいなよ」
会話に入ってきたのは、
島津さんのお姉さんだ。
島津さん家は、ご両親とお兄さんお姉さん
そして島津さんとアンナの6人家族だ。
……全員島津さんか。
そしてお姉さんは、
アンナを連れて家の中へ入ってしまった。