俺と彼女と、ご主人様。【BL】
「寒っ!この部屋寒いですよ!」
まだ夏じゃないのに、冷房入れてる!
どうしてですか、島津さん!
「まあ、とりあえず座ってください」
そう言われて、ラグの上へと腰を落とす。
ふっかふか!
超もこもこ!
「これ気持ちいいですね!」
うっとりと、胡坐をかいたまま
上半身を横に倒して、ふわもこを味わう。
「……体柔らかいんですね」
ちょっと変な顔をしている。
もしかして引かれてる?!
でも気持ちいいから止めれない。
「ええ、まあ、それなりに」
それだけ答えて、
少しの間ラグに体を横たえていたが……
「やっぱり寒いですよ!
体に悪い寒さですよ!止めましょう!」
リモコンどこですか!と、
テレビやオーディオ類のそれらが
まとめて置いてあるテーブルの上の
小さいかごへと手を伸ばす。が、
「クーラーガンガンに聞かせた部屋で
毛布に包まるのって、
すごい気持ちよくありません?」
「あ、確かに……でもそれ、
真夏に家族のいない隙にやる
ちょっとした贅沢ですよ!
今やる事じゃないですよ!」
冷房をつける必要まったくない時期に
やるような事じゃないですよ!
そう訴えてみるけれど、
再び手を掴まれて、今度はベッドへと連行された。
え、ちょっと困る……!