俺と彼女と、ご主人様。【BL】


「シーツと毛布も新しいの買ってみたんですよ」

やたらとにこにことしながら入れられた
その布団の中は……

「ヤバいですね、これ!」

ぬくもこの毛布と、起毛だけれどさらさらの肌触りのいいシーツ。
さらに毛の生えたクッションと、
やわらかくて弾力性抜群のクッション
他にも枕も何か気持ちいいし
色々と俺好みの触り心地の物が集まっている。
何これ、何パラダイス?!

「気に入りました?」

「はい!」

即答に決まっている。


それはよかったと笑いながら、
島津さんも布団の中に潜り込んできた。

戸惑っていると
「俺だって寒いんですから、いいでしょう?」と、返された。

だったら冷房切ればいいじゃないですかと
そう思ったけれど、
俺だったらこの気持ちよさに勝てない。
……しょうがないね!
納得していると彼の顔がすぐ隣にきていた


「……何で顔背けるんですか?」

それは変な夢を見たせいです!
言わないけど!

「何でもないですから、
 どうか気にしないでください!」

あー、近い、近い!

彼の手はまたしても俺の片手を掴み、
もう片方は頭を固定。

これは昨日と逆の位置で、
でも立場は変わっていなく、変わらず彼が優勢だ。

っていうか、
どうして髪を掴んでいるのですか。
そういう趣味なのでしょうか。不安です。

暫く俺の顔をじっと眺めた後、
彼は自分の唇で俺のそれを塞いだ。

何回か角度を変えて、
離してはまたつけて、と繰り返した後
熱くて、滑りのある物が俺の唇を這った。

舐められてる。

は、恥ずかしい……!

ずっと目を閉じてはいるけれど、
確実に見られている。視線を感じる。


< 72 / 75 >

この作品をシェア

pagetop