貸し恋彼氏〜カシコイカレシ〜
…あたしの運の悪さは只者ではない…。
なんでこのような事に巻き込まれてしまうのか?
…苦だ。
「それって本気なんですか?」
「今この状態で、冗談なんか言わねぇ。」
言葉のひとつひとつが、悪意がこもっている。
「他に方法は…ないの?」
「ない。」
即答で返されてしまった。
「お前は、俺の事嫌いなんだろ?」
これは…言ってしまっても良いのか…?
「別に怒ったりしねぇよ。」
「……えっと…嫌いじゃないけれど、教室でかなり迷惑になっているので、好きでもありません。」
…あたしがこう呟いた途端に、話が途切れて、沈黙が続く。