貸し恋彼氏〜カシコイカレシ〜



何がしたいのかよくわからない…。


あたしを苦しめたいの?


「てめぇ…ならなかったら…この盗み聞きのことバラす。」


いや!それはダメだよ!


「嫌です!それは駄目!」

喜多山さんにバレなくて済んだのに!



かなり動揺を隠せないあたしに六穏時がフッと笑う。

「…じゃあ」


六穏時があたしの方に歩み寄る


徐々にその距離は近づいていく。


コツン……


どうしよう…

後ろは下駄箱…目の前は六穏時江緑。


逃げ場がない…。


「どうする?夏那ちゃん?」


挑発的なその顔は…何を企んでいるの?


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