貸し恋彼氏〜カシコイカレシ〜
だが、江緑君は眉間にシワを寄せる。
「俺の言う事は絶対なんだよ。」
……この人、有言実行派…?
いや…強制的なのかも。
脅迫されているような感じが感じられるのは、あたしだけ?
まあ、確かな事はこの人に逆らったらどうなるか分からないね…。
「……じゃあ…宜しくお願いします。」
「最初からそう言えばいいんだよ。アホ。」
……怒。
アホって…
ひど過ぎない?
あたし頼んでないし。
でも、そんな事をあたしは言い返せるはずもなく、ただ江緑君の後ろを付いて行くだけだった。
……やっぱり早い…
ちょっと早歩きにしてみたんだけれど、追い付かない。
やっぱりこの人も男の子なんだな…。
あたしはそそくさと進んで行く江緑君を付いて行く事に必死で、息を切らしている事にも気付かなかった。
はぁ…はぁ…
…早い…。
あたし運動神経悪いのかな?