貸し恋彼氏〜カシコイカレシ〜
……なんなのあの人?
めちゃくちゃ酷いんですけど…。
まぁ…あたしは離れられたから良かったけれども…。
あたし…触られたんだよ!?
ありえなくね!?っだよ!!!
「悪魔め…」
いつか契約破棄してやるんだから!!!
下駄箱で誓ったあたし。上履きに履き替えようとしたら、手紙が入ってあった。
中を見るために、二つ折りの紙を開いてみると
[昼休み、屋上へ来なさい。]
ときれいな字がポツリと書いてある。
これは…漫画でいう…呼び出し。
人によっちゃぁ、「ご使命、ありがとうございます☆」と大いに喜べるのだが、多分これは…六穏時江緑のファン一味なのだろう。
「あたしだって好きで契約してんじゃないっつぅーの!!!」
ガンッ!!!!
思わず下駄箱を蹴ってしまった。
静まる昇降口。
「…や、やっちゃった。」
みんなの視線があたしの方に集まる。