貸し恋彼氏〜カシコイカレシ〜
何気ない会話をひなとしていたら、廊下が騒がしくなってきた。
「夏那……来たわね。」
「うん…。」
この騒がしくなるのは、あたしに危険を呼び寄せるようなもの。
だって…それは…
「キャー!!!!」
ひなと同時に耳を塞ぐ。
朝からこの歓声が止む日なんて、一度も無かった。
「おはよ♪江緑♪」
「今日もカッコいいね!」
「あっ、今日放課後付き合ってほしい所があるんだけど?」
……この歓声と共に、評判の良いことがわかる。
歓声を浴びるその人は…
「おはよ。」
六穏時 江緑。
この人…頭脳明晰で、スポーツ万能。
さらに、性格も優しくて顔立ちも良い。
まさに…皆のアイドルだ…。