Sweet homeー同居相手は副担でした!?ー
玄関先でこのままいるわけにはいかず、仕方なく俺はスーツを着替える為に自室へ入った。
リビングの扉を開けると緋夜梨が作ったであろう晩ご飯がテーブルに置いてあった。
「これ全部緋夜梨が作ったの?」
「そうだよ♪」
キッチンからお茶を取り出しながら言ってくる。
「料理出来るんだ…」
女の子にこういうのは失礼かも知れないけどいつも俺が作っていたから緋夜梨が料理出来る事を知らなかった。
「最近、頑張ってるの!
だって、料理が出来るようになったら春ちゃんと一緒に作れるでしょ?」
屈託のない笑顔でそう言う緋夜梨。
緋夜梨が傍にいるだけで十分過ぎる程幸せなのにそんな事を言われたら、俺はどうこの幸せを緋夜梨に与えてあげられたらいいのか迷ってしまう。