メガネ夫婦
「藤宮!今日で文化祭のポスター刷るまでしてもらっていいか?」
彼女に声をかけてきたのは、生徒会担当の教師…
桜田ヒロシ
「了解しました。先生は今日、生徒会室に来られますか?」
「ん~微妙だなあ…なんかあったか?」
「いえ…生徒会には関係ないことでして」
彼女はとにかく真面目な生徒だ
桜田は微笑んだ
「かまわないよ。どうしたんだ?」
彼女は少しためらいながらも言った
「数学で少しわからないとこがあるのですが…迷惑でなければ教えてもらいたくて」
桜田の担当は数学
「わかった。できるだけ、行けるようにする」
桜田は嬉しそうに歩いていった
彼女は気付いていない
全くといっていいほど気付いていない
有り得ないと思ってるから…