メガネ夫婦


桜田は彼女が好き

彼女は気付かない


お風呂を上がった彼がリビングに入ると

「ルカ、それ…どうしたの?」

彼の部屋に広げてある数学の参考書

「わかんないとこがあって…先生が時間なくてさ、教えてもらえなかったの」

苦戦している彼女も可愛らしい

「先生って…前言ってた生徒会の先生?」

「うん…桜田先生だよお」

笑顔を見せる彼女


チリチリと彼の心が音をたてた


「ルカ、貸して」

彼は問題を見た

「サクちゃん?」

彼はなんとなく不機嫌な顔をしていた

「桜田先生って若いの?」

「え?んーと…若いね。あ、サクちゃんの方が年上だあ」

そういうと、彼は黙り込んだ


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