人魚姫の嘘
「リースどうしたの?
そんなに慌てて…
何かあった「ねぇっ…」
ルナの言葉を遮り
私は話しだした
「…私…人間になりたい」
言ってしまった。
「本当に…?」
少し震えたルナの声
「うん、だから…
あの魔女に会いたいの…!」
だって彼のことを考えると
心が踊ったの。そして
何故…私と彼は
こんな出会いしか
出来なかったのだろう
「リース、魔女の所に行くって
つまりはもぅあたし達に
会えないってことよ!?
それでも人間になりたいの??
それでも魔女の所に行きたいの!?」
「行きたい。
私…みんなと会えないなんて
寂しすぎる…
だけどね
彼と会えずに生きていく方が
もっとずっと寂しくて
苦しいの」
「…そんな目で言われたら
何も言えないじゃない
止める理由、ないじゃない…」
「後悔だけはしたくないの」