人魚姫の嘘
人魚姫の想
地上に出ると
今にも降ってくるのではないかと
思うほど、星たちが瞬いていた
その星を見ると
何故か涙が溢れてきて
小さく
声が出ないから
嗚咽を吐くように泣いた
《薬を飲もう》
…怖い…
震えながら瓶のフタを開けて
一気に薬を飲み干した
喉が熱い
呼吸が…出来ない
《あぁ……騙された》
……意識が……
《きっと毒だったんだ》
そのまま意識が途切れた