人魚姫の嘘


「リース!!
何してるの?」


この海にも負けないほどの
青色の髪をもつ活発な彼女


「ルナ!」



「ねぇねぇっ!!
聞いた?あの噂!!」



「あの噂?なにそれ…」



「魔女よっ!
この深海よりも
ずぅっと深くに存在するって
言われてる魔女のところに…」



「何よ…?」



私の耳元で囁いた



「人間になるために
魔女のもとに行った子が
いるんだって…」



「は…??
そんな名神の魔女が居ると思う!?
それに人間になるために…って
ありえないよ~」




笑いを含み


冗談を含み


断言した。




断言したのだ。




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