人魚姫の嘘
人魚姫の涙
躍りに慣れてきた頃
音楽が終了した
周りから大きな拍手が沸き上がる
王子はペコっと一礼して
私を見た
「上手いじゃないか
良いダンスだったよ」
嬉しくて
精一杯の笑顔を向けた
そしたら王子も笑ってくれた
「王子!
良いですか!?」
ナンシーが王子を呼んだ
「あぁ
じゃあなリース
自信を持てよ」
王子は私の頭をポンと
撫でるとナンシーの元へ
行ってしまった
……こんなに優しいと
目的が簡単に果たせると
自惚れてしまう
いや
良いのかも…