人魚姫の嘘
「あなたさっきの」
「知ってるのか?」
「えぇさっきぶつかったの」
「大丈夫だったか?サラもリースも」
私よりも先に彼女の名前を言った
そのことから…何となく
分かる…。私だって馬鹿じゃない
きっと……2人は
「リース、君にはいつか
言おうと思ってた
こちらはサラ・シーファス。」
するとサラは浅くお辞儀をして
「サラです。よろしく」
私と似た声で、
こう言うんだ…。
「王…ぁっ、ロバートの
婚約者です。」
…悲しい
なんて生易しい感情じゃない
もっと
どす黒い。
私の未来は…
私の希望は…
何処へ?