人魚姫の嘘
悲劇姫の親
パチパチ、
火の粉の飛ぶ音が
聞こえる
うっすら目を開けると
素敵な天井が飛び込んできた
ガバッと起きると
暖炉のすぐ側に
男の人がいた
「あぁ、目が覚めたんですか
良かった良かった。
でもまだ寝ていなさい
お腹が空いたら言いなさい
妻が作りますから」
ニコッと微笑む…
彼は雲のような人でした
雲のような真っ白な心と
雲のような広い心を
兼ね備えた人。
それに、髪の毛も白かった…