人魚姫の嘘



「サラは大切な家族だ
過去が酷かったところで
それがなんだ。

俺達はサラを遠ざけたりなんかしない
むしろ、サラを守るって、
そう思うのは俺だけか?」



「お兄ちゃん…」



「サラ、もう我慢するな
お前のままでいろよ
そのままのサラが皆大好きなんだよ」



「サラ姉ちゃん!
僕に出来ることがあったら
何でも言ってよ!
サラ姉ちゃんが大好きだからっ」



照れ臭そうに
弟は言ってくれた



「みんなっ…ッ…ッ…
あたし…居ても良いんだよね?
みんなと此処に居て
…幸せになって…
良いんだよね?」



何かを確かめるように
…何かを…
いや。違う。



あたしの存在を
確かめるように…。



みんなは
ニカッと太陽みたいな
笑顔で…




「「「「当たり前でしょ!」」」」




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