ただ君だけを想う。
彼が拓海くんの隣に座ってから

拓海くんが声を掛ける。


『部活だったんだろ。お疲れ』


『まーな。何か食べてもいいか?腹減っててさー』


『おぅ』


彼がサンドウィッチとコーラを頼んで、

やっと話が本題に入る。


『コイツがさっき話してた奴。』


お互いペコッと小さくお辞儀して、

お互い自己紹介。


『緑丘(ミドリオカ)高校2年の柏木 祐樹(カシワギ ユウキ)です。』


「あ、日比野海音です。」


『海音ちゃん…って呼んでもいいかな?』


「あ、うん…」


『俺のことはどんな呼び方でもいいから』


「じゃあ…、柏木くん、で」


いきなり名前で呼ぶのも…と思って苗字にした。


だけどそんなの気にしない様子で

柏木くんはニコニコしている。



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