ただ君だけを想う。
だけど、これと言った会話は無く…。


「………」

『………』


何だか気まずいムードが漂っていた。


それを感じているのも私だけかも知れないけど。


何か、喋らなければ…!


距離を近付けたくて、今日来たんだから…!


と、思っていたのに…






『良かったな。』




「え………?」



『祐樹と、めちゃイイ感じじゃん。』



「な…に、が?」



『祐樹も本気で海音のこと好きみたいだし、
海音にもやっと春が来たな』



「………っ、」





愁ちゃんは、意図も簡単に、
私の気持ちを、



転覆させた―――…。




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