ただ君だけを想う。
「なななっ、何で知っ…!?」


「あんた隠せない子ねー。そんなんで動揺してちゃダメじゃない~」


我が母に感動を覚える。


こんなにも鋭い人だったとは…。


「で?彼氏とは付き合ってどれくらいなのー?」


今日その質問2回目だ…と思いつつも今日自分でも気づいた日にちを答える。


「今月の26日で半年…」


「あら~、そうなの。」


初めて母がユルい人だと知った。

まぁ厳しい人ではない思ってたけど。


「それでね、あの、彼氏のご両親が私に会ってみたいって言ってくれてて、26日に彼氏の家に泊まりに行ってもいいでしょうか…それで27日は1日出かけて、27日の夜には帰って来る予定なんだけど…」


「ふーん、ご両親はその日家にいるのよね?」


「う、うん」


「まぁ何事も経験よね~。いいんじゃない?お父さんには私から言っておくわ。」


何事も経験という発言はよくわからなかったけど。

さすがお母様!!!


「ありがとう!」


「ただし、今度ちゃんと家に彼氏連れてきなさいよ。その時には自分からお父さんに言いなさい。」


「わ、わかった…!」


そこで話は終了し、母はまた料理を再開した。


私はまた自分の部屋へ戻り、柏木くんにメールをした。


そしたら電話が返って来て、『今度海音の家にも行かせて』と言ってくれた。


あぁ、柏木くんのご両親に嫌われないようにしなければ…!


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