ただ君だけを想う。
でも、こんなに一途に思われている理央がうらやましいよ。


私も…、ちょっとでいいから愁ちゃんに“女友達”じゃなくて…


“女の子”として見てもらえたら良かったのに。


そんなことを思いながら歩いてたら誰かとぶつかってしまった。


ドンッ…―


「わ、すいません!」


「こっちこそごめんなさい!」


ぶつかってしまった相手を見ると…


私よりも年上だけど、明るい感じの女の人だった。


「すいません!私前見てなくて…」


「いいのいいの!私も気をつけてなかったし…」


『美鈴、何やってんだよ?』


「あ、慎吾。ぶつかっちゃって…」


『ほんとに昔っからそそっかしいんだから、美鈴は。』


「も~、うるさいわねぇ。あ、ほんとごめんね!?大丈夫?」


「全然!私の方こそすいません。」


後ろから登場した男の人と女の人が喋っていたと思ったら…


女の人がまた私に向かって喋って来た。



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