ただ君だけを想う。
だけど何も変わらない日々を過ごしていた私。


そんなある日の朝、
普通に教室に向かっていたら

今日はいつもと違う人に話し掛けられた。


『海音、はよ!』


私の肩に腕を回しながら挨拶して来たその人に

軽くうっとうしいなと思いながら挨拶を返す。


「おはよ、拓海くん。」


私が愁ちゃんに告白した時に初めて喋って以来、

こうして愁ちゃんがいなくても私に喋ってくれる。


そしていつの間にか私のことは呼び捨て。


まぁ、大地以外の初めて出来た男友達。


だからこんな風に普通に肩に腕を回して絡んで来たりもする。


軽くうっとうしい。


けど、そんな拓海くんを私は嫌いじゃない。


むしろこの明るくて、お調子者の拓海くんに助けられたりしてるんだ。



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