ふたりの恋・・・恭介SIDE
リサが俺に近づいてくる。
「恭介くん・・・もしまた何かあったら。話聞いてくれる?」
下から覗き込むように少し遠慮がちに言った。
・・・だから・・・そういうのが反則なんだってば。
「恭介くんにしか話せないから・・」
リサの中で俺の存在は確かにある・・と実感した。
「もちろん。いつでも俺はリサの味方だから。」
「ありがとう。恭介くん!!」
京真が離れたところで面白くなさそうにコッチを見ている。
今まで、俺が好きになる子はみんな、京真の事が好きになっていった。
残念ながら、今のところ、今回もそうみたいだ。
でも、今回の俺は違う。
いつか、絶対、その笑顔も全部俺に向けさせるから・・。
《好きな奴が幸せだったら、それが自分の幸せだ》ってドラマとかでよく言ってるけど、
そんなの嘘だ。
自分の好きな奴は自分で幸せにしなきゃ意味がない。
だから・・・
覚悟しとけよ!!京真!!
今回ばっかりはお前に譲らないから。
おわり