ふたりの恋・・・恭介SIDE
■わずかな独占■
リサをイメチェンさせる為・・・って口実で学校帰りにリサに会った。
やっぱりリサは透き通るような雰囲気で、どんな女よりも目立っている。
出しゃばらず、控えめで・・・でも、自己主張はしっかりしていて。
今までいじった事がなさそうな、この真っ黒なストレートを俺の指示で変えていいなんて・・・
京真好みなんて、はっきり言ってよくわからない。
あいつは、ただ、感度がいい女だったらいい・・ということしか俺は知らない。
だから、リサを俺好みに変えてしまおう・・・
きっと、リサにはこんな髪型が似合うはずだ・・・っていうのを、知り合いの美容師に見せる。
「ライバルが増えるわよ」なんて言われて、正直焦ったけど・・・
でも、リサを俺好みに変えれる事の方が第一だった。
やっぱり・・・・リサは俺のモロタイプだった。
ほのかに茶色くして、ふわふわっとパーマをかけて・・・
「リサが彼女だったら、自慢して連れ歩くのに」
コレは本音。
俺だったら、絶対、リサを堂々と《彼女です》と言う。
リサは、しゃがんでいる俺と同じようにしゃがみこんで、目線をあわせて言った。
「ありがとう・・恭介くん」
・・・コレ、反則でしょ??
目線を合わせるのもそう、
ありがとう・・のあとに名前を付け足すのもそう・・・
確信犯??
でも、リサは天然でこういうことやっちゃうんだよな。
だから・・・俺はどんどんリサに溺れていくんだ・・・・