幼なじみはだめですか?





改札を入ると、ちょうど電車が行ってしまった。

そして過ぎ去る電車に大好きな茶色い髪の毛を見た気がした。










それから一週間。


一度も、健都と会わなかった。




朝だっていないし、夜、家に訪ねても不在。

開都の話しによれば夜は相当遅い時間にならないと帰ってこないらしい。





また…彼女かな、。










♪ ピロロン−




メールだ。
開都‥?



兄貴、帰ってきたよ




それだけの文章。
素っ気ないけど…ほんとうに優しい子だな。









ありがとっ!!



そう、返信して健都の家に向かった。



開都が出迎えてくれて…と、いうかちょうど出かけるところだったらしく玄関で
「ごゆっくり!」なんて言われた。









2階へあがり、ノックもなく健都の部屋に入ると健都はベッドで眠っていた。






「健……?」


「…………zzz」



「………大好きだよ、」




ベッドに腰をかけ、健都の手をにぎり、呟くと涙が溢れてきた。









「……なんでだよ」


「えっ?!」



「………なんでだよ…」



手を引っ張られ、体勢を崩し、健都の上に寝そべる形になった。



「………おはよ」


顔が至近距離にあってドキドキしてしまう…。
















「……開と…付き合ったんだろ?」





なんでそんなに…悲しそうな顔をするの?
なんでそんなに…切ない声を出すの?









「………………健都…。


あたしは、」










「……開都に好きって言ったろ

……抱き合ってたじゃん」










そう言って体勢が逆転した。





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