大学生
6月終わり(ありふれたテスト期間)
(キーンコーン)
「よしっ!というわけで,今日の講義はここまで。テスト範囲は教科書全部!!来週からの前期テスト頑張れよ」
そういうと教授は足早に講堂を去っていった。
この講義は金曜の5限目であり一週間で一番最後の「政治学」の講義であった。
そういうわけからか,周りの学生は皆眠そうな顔をして,帰り支度を始めていた。
「だぁーはぁら,こぉのこぉおひはやめたほうがえぇてゆーたやろ」
僕の隣に座っていた大西雄太郎はあくびをしながらいった。
「なんて??」
眠い目をこすりながら,意味不明な発言をした雄太郎に聞き返した。
「だから,この講義はとらん方が良いってゆーたやろ!っていっただろ?」
僕らの前に座っていた山下幸治が笑いながらいった。
「せや」
雄太郎がうなずいた。