勇者様と従者さま。
「ナナイ様ー!」
エヴァは鏡に向かって呼びかけた。
「お財布探して下さいー!」
「…ねえエヴァ、あたし思うのだけどお…」
ナナイの麗しい笑顔が引き攣っている。
「あたしのこと便利屋さんだと思ってなあい?あたしはそんなにくっきりはっきり細かい未来なんか見えなくってよ」
「そうですかあ…」
「折角旅に出てるんだから苦労なさいな。…そうだ、あたし今からディナー食べて、お風呂入ってマッサージ受けてたっぷり寝るところだからしばらく連絡しないでねえ」
「苦労しろっていった直後にそれですかー!」
「美貌を保つのは大変なのよお」
「な、なるほど…!」
「…恐ろしいな。会話がどんどん斜めにずれていく」
シュリが感心する。
アーサーも同感である。聞いているだけで疲れる会話だ。
一方エヴァは会話を終わらせて鏡をしまい込んだ。
「…どうしましょうかー」
「…野宿だな」
アーサーは宣言する。
野外料理スキルを磨けるのだから悪くはない。ということにしよう。
今日は野菜を飾り切りしてみようか、などと考えていたときだ。
エヴァは鏡に向かって呼びかけた。
「お財布探して下さいー!」
「…ねえエヴァ、あたし思うのだけどお…」
ナナイの麗しい笑顔が引き攣っている。
「あたしのこと便利屋さんだと思ってなあい?あたしはそんなにくっきりはっきり細かい未来なんか見えなくってよ」
「そうですかあ…」
「折角旅に出てるんだから苦労なさいな。…そうだ、あたし今からディナー食べて、お風呂入ってマッサージ受けてたっぷり寝るところだからしばらく連絡しないでねえ」
「苦労しろっていった直後にそれですかー!」
「美貌を保つのは大変なのよお」
「な、なるほど…!」
「…恐ろしいな。会話がどんどん斜めにずれていく」
シュリが感心する。
アーサーも同感である。聞いているだけで疲れる会話だ。
一方エヴァは会話を終わらせて鏡をしまい込んだ。
「…どうしましょうかー」
「…野宿だな」
アーサーは宣言する。
野外料理スキルを磨けるのだから悪くはない。ということにしよう。
今日は野菜を飾り切りしてみようか、などと考えていたときだ。