勇者様と従者さま。
エヴァは考えた。
考えて…
「わかりません!」
きっぱりと宣言。
すぐにふたつの呆れたようなため息が聞こえてきて、なんだか悔しい。
もう一度記憶を辿ってみる。
「…待ってください、」
昨日の夕方、ナナイと話した。
それはつまり、
「昨日の夕方までは、使えました、よね」
昨日の晩、あったこと。
カレンと出会って、カレンの家に来て、夕飯をご馳走になって。
「…シュリ。ゆうべシュリがわたしと従者さまを床にたたき付けたとき…何が起こってたんです?」
シュリがほう、と息を吐いた。
「よくできました、というところだな。そう、まさにあのときだ」
シュリは続ける。
「我は考えておった。街の全員が魔物に取り憑かれて記憶を失う?…そんな馬鹿な。憑かれているのはたった一人」
アーサーは頷いていたが、エヴァにはさっぱりだ。
「あの、話が見えません」
「つまり、今俺達がいる<ここ>は魔物の力に飲み込まれているということ…だろう?」
アーサーがまとめた。シュリは肯定。
「…あの、それでどなたが」
聞いた瞬間…なぜか、嫌な予感がした。
それでも、聞かないわけにはいかない。
シュリは迷うように一旦目を閉じる。
「…それは」
「……カレン」
考えて…
「わかりません!」
きっぱりと宣言。
すぐにふたつの呆れたようなため息が聞こえてきて、なんだか悔しい。
もう一度記憶を辿ってみる。
「…待ってください、」
昨日の夕方、ナナイと話した。
それはつまり、
「昨日の夕方までは、使えました、よね」
昨日の晩、あったこと。
カレンと出会って、カレンの家に来て、夕飯をご馳走になって。
「…シュリ。ゆうべシュリがわたしと従者さまを床にたたき付けたとき…何が起こってたんです?」
シュリがほう、と息を吐いた。
「よくできました、というところだな。そう、まさにあのときだ」
シュリは続ける。
「我は考えておった。街の全員が魔物に取り憑かれて記憶を失う?…そんな馬鹿な。憑かれているのはたった一人」
アーサーは頷いていたが、エヴァにはさっぱりだ。
「あの、話が見えません」
「つまり、今俺達がいる<ここ>は魔物の力に飲み込まれているということ…だろう?」
アーサーがまとめた。シュリは肯定。
「…あの、それでどなたが」
聞いた瞬間…なぜか、嫌な予感がした。
それでも、聞かないわけにはいかない。
シュリは迷うように一旦目を閉じる。
「…それは」
「……カレン」