勇者様と従者さま。
「あーっ、素敵でしたねえ!」
エヴァがまだ軽く跳びはねながら言う。
アーサーも頷いた。
「聞きました!?カレンさんたら、『あたしはもう幸せだし』ですって!妬けます!きゃあ!」
「エヴァ様、前」
アーサーが注意する間もなくエヴァが躓いて転んだ。
アーサーは仕方なく手を貸す。
「あー、もう、ほら…鏡割ってないだろうな」
「…鏡?」
エヴァがはっとする。
「そういえばナナイ様に連絡してませんでした!」
また道の真ん中で鏡を持って「ナナイ様ー!」とやり始めたエヴァを、アーサーは慌てて木陰に引っ張りこんだ。
「あらあ、お久しぶりねえ」
久しぶりに見るナナイはやっぱり麗しかった。
見ない間もさぞ美容にいい生活を送っていたのだろう。
「ナナイ様、魔物やっつけました!」
「お疲れ様。…あの魔物とはまた近いうちに会うわよお、気をつけなさいな」
「ナナイ様が巫女っぽい!」
感心するエヴァ。
「あのねえ…ああそうそう、こないだお財布なくしたって言ってたじゃない?」
「み、見つかったんですか!」
「そんなことできないったら。あのね、こないだ言い忘れたのだけどお…国内の有力者と神殿にはあたしから通達出してあるから、行けば泊めてくれるわよお」
ナナイはにっこり。
「…それを早く言ってください」
アーサーは脱力した。
エヴァがまだ軽く跳びはねながら言う。
アーサーも頷いた。
「聞きました!?カレンさんたら、『あたしはもう幸せだし』ですって!妬けます!きゃあ!」
「エヴァ様、前」
アーサーが注意する間もなくエヴァが躓いて転んだ。
アーサーは仕方なく手を貸す。
「あー、もう、ほら…鏡割ってないだろうな」
「…鏡?」
エヴァがはっとする。
「そういえばナナイ様に連絡してませんでした!」
また道の真ん中で鏡を持って「ナナイ様ー!」とやり始めたエヴァを、アーサーは慌てて木陰に引っ張りこんだ。
「あらあ、お久しぶりねえ」
久しぶりに見るナナイはやっぱり麗しかった。
見ない間もさぞ美容にいい生活を送っていたのだろう。
「ナナイ様、魔物やっつけました!」
「お疲れ様。…あの魔物とはまた近いうちに会うわよお、気をつけなさいな」
「ナナイ様が巫女っぽい!」
感心するエヴァ。
「あのねえ…ああそうそう、こないだお財布なくしたって言ってたじゃない?」
「み、見つかったんですか!」
「そんなことできないったら。あのね、こないだ言い忘れたのだけどお…国内の有力者と神殿にはあたしから通達出してあるから、行けば泊めてくれるわよお」
ナナイはにっこり。
「…それを早く言ってください」
アーサーは脱力した。