シニユカバ・スーパーソニック
ただ最近、ベンチに腰掛けてボールとくるくると回すピカイチの仕草がどこかぎこちないものになってしまっているように、二人の関係もぎくしゃくしていた。

退屈が二人をそうさせていた。

ただピカイチは昨晩からボールよりももっと似つかわしいものを手に入れたと思いこんでいるおかげで、抱いたままの錯覚に相変わらずやられっ放しだった。
< 57 / 104 >

この作品をシェア

pagetop