シニユカバ・スーパーソニック
あきらめた彼女は電話を切り、とりあえず朝食を取ろうと居間へ向かう事にした。
携帯電話を置いた机の上には古びた写真立てがあった。
中には彼氏とのツーショット写真と、小さなメモがあった。
メモの中にはこう書かれていた。

――好きだ。

汚い字で書き殴られたそれは、嘘のない本音を不器用でも精一杯伝えていた。
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