シニユカバ・スーパーソニック
――どうせ馬鹿なことしか出来ない奴らだ。僕を、私を困らせないようにずっと突っ立ってろ。何もするな。するなら視界の外でしてくれ。
彼らが社会に飛び出してからも、誰彼構わず彼らのなりや様を見るなりにそんな言葉を吐き続けた。親兄弟までもだ。これまでの生涯、褒められたことなど正直記憶にない。
ただ彼らは、何かをしようにも長続きのしない人種で、罵倒する奴らの言葉通り、そのままの成長のない自分って奴だけを延々と保ち続けていた。いつまでも燻っていたのだ。