導光


「そうなんや、残念。
女か男かも分からんの?」



「あっそれは分かるで。
男の先生って斉藤さんが
昨日教えてくれたもん。」



斉藤さんは伸希館の受付。
受付の人は他に2人いて
金田さんと平松さんていう
全員優しい女のひと。
斉藤さんは一番のベテラン。




「男の先生なんや!
格好ええ人やったらいいな。」




奏が何を期待しているのか
うっとりした表情で呟いた。




馬鹿じゃないの?
先生は先生でしょ。
それ以下でもそれ以上でもない。


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