enjoy!

 「オレの胸に飛び込んで来い!愛華!」

 「蓮~!!…ってアホか!」

 「ナイスなノリツッコミだったぜ?」

あたしは蓮に完全にのせられた。
普段だってこんなことはしない…。

 「もう…。」

 「あ、やっと笑った。」

蓮が優しく笑ってくれた。
蓮といるとなぜか笑顔になれる。

 「愛華には、ずっと笑っててほしいって思
  ってんじゃない?
  アイツも。
  だからさ、もう泣くな!
  泣きたくなったら、オレんとこ来いよ。
  待ってるからさ。」

 「ん…ありがと。」

 「じゃ、オレはこれで。
  昼休みな!」

 「あ、うん。」

蓮のいなくなった屋上。

あたしは…いっぱい蓮に助けられてる。

チャイムがなると同時に、あたしの足は教室
へと向かっていた。
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