enjoy!
…言えない!言えるわけがない!
歩斗のことで泣いてたなんて…!
「青春の葛藤ってゆーの?
なんか…屋上まで走ってたら…。」
「あ、じゃあ、数学のとき…。
愛華ってなにかしらやらかすよね~。」
「…アハハ。」
…なんだよ、青春の葛藤って…聞いたことない!
その意味をわかるアンタも凄いわ、優奈。
「お前ら、ダベってないで片付けろ!」
「あ、ゴメン!」
あたし達が話に花を咲かせている間にごち
そうさまのあいさつをしたらしい。
あたしと優奈は急いで食器を片付ける。
「ゴメンね!」
優奈の笑顔に男子はノックアウトだ。
優奈といると、男子に苦情を言われること
が少ない気がする…。
「大丈夫~!てか、オレが崎本の片付け
るか?」
「悪いよ~。」
男子からはお姫様扱いだし。
凄いわ、この子…。
「おい!愛華!早くしろよ。」
「…はいはい。」
…あたしの扱いとまったく違うよね。